住宅ローンは住居費の前借り、資金計画さえ間違わなければ問題ない

2013年5月6日09:14 | つぶやき, 社会批評| 個別URL

 この個人ブログの更新を休止していた間に引っ越した。余りにも露骨な新築・持ち家優遇の国の政策や、旧態依然の不動産業界の慣習などに対し、いろいろ思うところがあり、折にふれてTwitterでつぶやいてきた。一度、きちんと文章にまとめたいと思っているが、完全に住所が特定されてしまうため、躊躇している。

 以前から、新聞や雑誌には、家計簿(年間/月間の収支)をもとに、アドバイザー(FP)が診断するという記事が時々掲載されていた。新聞・雑誌記事をWebに転載するケースが増え、インターネット上でも頻繁にみかけるようになってきた。また、新築マンション情報誌「スーモ」では、巻頭特集として、世帯人数・年収・物件価格(物件情報)・住宅ローンの実例を紹介する記事が定期的に掲載され、ここ1年、その頻度が以前より増えている気がする。

・住宅を賃貸と購入どっちがいいの?と聞かれたら「賃貸最強!」と答えよう
・こんな理由で家を買ってはいけない! その3「結婚したから」「子どもが生まれるから」
※その1・その2・その4(最終回)もあり

 「賃貸最強!」は、ある意味、正しい。いくら家賃より出費が抑えられるからといって、既婚・未婚問わず、貯金がほとんどない状態で住宅ローンを組んで家を買うことには反対だ。ある程度、貯蓄があり、総支払額が確定している全期間固定金利(フラット35)で、20年~35年間、払い続けられる見通しが立っているならいい。多くの場合、不動産会社に勧められるまま、不確定な変動金利を選んでしまう。

 「結婚したから」「子どもが生まれるから」、圧倒的に多い「家賃がもったいないから」という安易な理由で家を購入するのも反対だ。日本は、引越しに伴う事務手続きが多く、気軽に引っ越せない。持ち家の場合、そもそも、希望する価格で売却できない場合が考えられる。その街に定住するつもりがないなら、買うべきではない。いくら好立地でも、永久に「売れる」「貸せる」保証はない。
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所得の再配分・少子化(労働人口減少)歯止めのための案

2013年4月28日08:25 | つぶやき, 社会批評| 個別URL

※本記言について
 安倍晋三首相の「育児休業3年」発言(「3年間抱っこし放題での職場復帰支援」2013年4月19日)の前にまとめたものですが、基本的に考え方は、変わっていません。走り書きなので、後で修正・追記するかもしれません。

***

 少子化は、労働人口の減少、内需の停滞、日本の経済力低下につながり、早急に解消・緩和に向けて取り組むべき問題だと考える。分割払い(利子なしの割賦払い)や家族割、学割、高額キャッシュバックなど、携帯電話各社のキャンペーンは、ユーザーの囲い込みに成果を上げている。なじみも深く、複雑な仕組みでも、理解されやすいだろう。今の携帯電話会社の「家族割」に、公的なお墨付きを与えるといってもいい。伝統的家族観を重視する保守層にも、個人主義のリベラル層にも受け入れられる、日本ならではの仕組みになるのではないか。ふと思いついたので、忘れないうちにメモとして残しておく。

社会保障制度に「家族割」の導入を~ケータイ各社の囲い込みに倣え!

●前提
・生活保護・国民年金の統合、一人あたりの支給金額の削減
・厚生年金の積立式への移行
・歳入庁創設・マイナンバー制度導入
・企業ごとの健康保険組合、協会けんぽ、国民健康保険の段階的統合
・障害年金はしばらく継続する(保留)

●財源
・削減した生活保護費・年金
・累進課税で増える見込みの所得税
・贈与税・相続税を前取りするかたちで新設する資産課税(所得税の一部も移譲)
・消費税(一部)

●対象者
日本国籍を有する人すべて
※外国籍の場合、住民税・所得税は必須(「家族割」の適用不可)、年金は任意加入とする。ただし、「家族割」に相当する金額が控除される「国外送金控除」(不勉強のため、詳細を確認していないが、すでに同様の制度はある模様)を導入する

●基本コンセプト
納税・保障を個人単位とした上で、「家族グループ」の概念を導入し、家族の人数が多いほどトクする「家族割」によって納税の負担を軽減する
→1歳以上は住民税を支払い、所得に応じて所得税、資産(増加分)に応じて資産税を支払う。現実的には、「未成年の子ども」の住民税は親が支払うが、人数・年齢に応じて、家族グループ内の申請者は所得控除を受けられる。法律婚だけではなく、事実婚でも同様の権利を得られる(マイナスポイントとして、事実婚の場合、生前贈与枠拡大・非課税の優遇が適用されず、通常の税率となる)

●狙いと目標
住宅をはじめ、消費が増える「核家族」制度を維持しながら、大家族ほど税制面で優遇を得られるようにし、結婚・出産を推奨する。特に、同一市内・同一エリア内に住む「近居」を推奨し、親や親戚のサポートを受けられるようにする

●企業のメリット
・扶養手当・家族手当廃止理由の正当化
・社会保険関連の事務作業の軽減(各自で確定申告を行わないと控除が受けられないため、会社員の納税意識が向上する)
・健康保険・社会保険料の負担の軽減

●自治体のメリット
・自治体の裁量範囲の拡大、行政サービスの競争による地域活性化
・保育所に関する負担の軽減
※保育料は所得に比例した金額ではなく、保育所が独自に設定する

●概要
<税金>
(1)住民税-0歳以上は全員、前年分を支払う※家族の代理払い可
(2)所得税-勤労所得に応じ、本人が支払う
(3)固定資産税-評価額に応じ、名義人本人が支払う※家族の代理払い可
(4)資産税-前年に比べ、増えた資産に対し、名義人本人が支払う
※生前贈与をうながすため、一定額までは家族グループ内の贈与は除外する
(※経費削減のため、2~5年に一度のスパンでもいいかも)
(5)消費税-消費に応じて支払う
(6)その他(酒税・ギャンブル税など)

<仕組み>
・個人は、所得から基礎控除を差し引いた金額に応じ、住民税・所得税を支払う
※住民税は所得ランク(勤労所得ゼロの場合は資産ランク)に応じて一定、所得税は所得に対して正比例で支払う(課税対象金額1000万までは一律0.02%など)

・「家族割」を組むと、家族1名は、家族の人数・年齢に応じて控除額が増え、納税金額を減らせる
→乳幼児・児童・学生・成人の4区分で、乳幼児の控除額を最も高く設定する。家族は同居・別居を問わない

・年間の所得が基礎控除を下回る場合、控除分を現金で給付する。それだけでは生活できない場合は、別途申請し、住宅費補助や食費補助、就業支援などを受けられるようにする(現状の生活保護の置き換え)

・家族グループ間の贈与は一定額(通常は500万、住宅取得時に限り1000万など)まで非課税。高齢者から若年層への所得移転をうながす

・家族グループ内は同様の権利を有する(例えば、認知症の母が結んだ契約を子がクーリングオフできるなど)

・住民票記載事項証明書は、本人のみ・家族全員(同一住所のみ)・家族グループ全員の3パターンを用意し、この証明書を提出すると、さまざまな家族割の適用を受けることができる(携帯電話代、NHK受信料、新聞購読代などを想定)

・税金の支払いは、一括でも、個人払いでも可。ただし、滞納した場合は家族全員に通知が届く

家族割の適用は「任意」であり、義務ではない。世代間の所得移転、結婚・子育て支援策の位置づけ。配偶者控除の所得制限を撤廃、婚姻関係だけで控除を受けられるようにすることで、女性のフルタイム労働を促進し、国内の労働力人口を増やす

【例】
○世帯主・子どもなし
年収:400万円
控除額:基礎控除12万+家族1(配偶者)の加算控除36万+家族2(実母)の加算控除36万=84万円
<課税対象金額:316万円>
住民税(本人):12万円
所得税:6万3200円
厚生年金(積立式):24万円
固定資産税:5万
資産課税:1万(前年に比べ、増えた分の0.001%など)
※別途、各種保険控除・住宅ローン控除(以下共通)

○世帯主・子どもあり(配偶者が専業主婦のパターン)
年収:600万円
控除額:基礎控除12万+家族1(配偶者)の加算控除36万+家族2(実母)の加算控除36万+家族3(乳幼児)の加算控除60万+家族4(児童)の加算控除42万=186万円
<課税対象金額:414万円>
住民税(本人):16万円
所得税:8万2800円
厚生年金(積立式):30万円
固定資産税:10万
資産課税:1万(前年に比べ、増えた分の0.001%など)
※共稼ぎの場合は、家族3(乳幼児)の加算控除60万+家族4(児童)の加算控除42万は、配偶者が受けてもいい

○成年の独身者、世帯主ではない既婚者など
年収:300万円
控除額:基礎控除12万
<課税対象金額:288万円>
住民税:10万円
所得税:5万7600円
厚生年金(積立式):24万円
固定資産税:5万
資産課税:1万(前年に比べ、増えた分の0.001%など)

○本人(遺族年金生活者)
年収:120万円
控除額:基礎控除12万
<課税対象金額:108万円>
住民税:6万円
所得税:2万1600円
厚生年金(積立式):なし
固定資産税:5万
資産課税:なし

【関連記事】
・経済活性化策を考える
・子どもは親の所有物ではない

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映画『おおかみこどもの雨と雪』感想ー子どもの自立と親の子離れを描いた意欲作

2012年8月17日13:05 | 映画・ドラマ批評| 個別URL

 映画『おおかみこどもの雨と雪』、この作品は賛否両論が起きている。私は「賛」の立場だ。

 物語のクライマックスは、子どもが親から自立し、親もまた、「育ってゆく子どもを認めるところ」にある。主人公の花は、最初、両親を亡くし、大学にもあまりなじめない、真面目な苦学生として描かれている。しかし、まるで運命に導かれるかのように、おおかみおとこ(彼)の後ろ姿を追い、恋に落ち、子どもを宿す。学業を棒に振り、子ども(長女・雪)を産む決断を下したシーンが描かれないため、2人の無計画さにやや呆れた。さらに、おおかみおとこは、長男・雨が生まれた後、よくある悲劇のように亡くなってしまう。すべては、2人の子の母親となった花を孤立化させ、田舎に移住させるための設定だ。嫌な意味でのご都合主義に、嘘っぽさを感じる人もいたかもしれない。

 序盤とは打って変わって、中盤以降は、物語はとてもスムーズだ。展開に違和感を覚えるところは少ない。最初は自由奔放だった雪が小学校に行くようになり、「おおかみこども」から「女の子」に成長していく姿が微笑ましい。一方、弱虫だった雨は、だんだんと狼としての自分を自覚していく。花は、彼に似た雨ばかり気にかける。私は一人っ子なので実体験はないが、こうした兄弟間の扱いの違いは、よく聞く話だ。細かい描写がとてもリアルに感じた。それでも雪は、母の愛を一人占めしようとせず、いじけないところが素晴らしい。

 テーマは親子の自立。一人一人の人間としてそれぞれ生きてゆく。12歳ぐらいで狼は成人になる。対して人間は、まだ子どもだ。美しい映像表現、アニメーションならではの躍動感のある動きとあいまって、姉弟の対比が見事にはまっていた。同時に、高度な文化があるゆえに、大人になるまでのステップが多い人間の不自然さを痛感した。

 子は、親の所有物ではない。子離れできない親、子育てに漠然とした不安を感じる将来親になるであろう20代から30代には、ぜひ見てもらいたい名作だと断言したい。確かに、幼いこどもや高校生には、あまりピンとこない作品だろう。また、作品に対し「否」と評価している人は、親があまり干渉しないタイプで、親子関係の悩みとは無縁だったと思われる。

 私には、花と、2人のおおかみこどもの関係が羨ましい。登場人物の年齢や姿を自在に操れるアニメーションという表現手法をもって、実写のドラマや小説でもなかなか表現できない「親子関係」を描いた意欲作。ご都合主義が若干鼻につくものの、細田守監督と脚本家の奥寺佐渡子氏にしか描けない、オリジナリティあふれる新しい定番映画が誕生したと評価したい。

【関連記事】
・子どもは親の所有物ではない
・夢を追い求め、自問自答は続く

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夢を追い求め、自問自答は続く

2012年8月15日22:45 | つぶやき, 書評| 個別URL

 きっかけは、はっきりとは覚えていない。偶然、ちきりんさん(@InsideCHIKIRIN)とブログ「Chikirinの日記」の存在を知り、感銘を受け、過去記事を遡って読んだ。保険に対する考え方など、一部を除き、おおむね同意する。

『ゆるく考えよう』は、悩み・不安を軽くする人生指南書

 「Chikirinの日記」を再構成したちきりんさん初の書籍『ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法』が発売された2011年1月、市外の大型書店なら平積みになっているはずだから、中身を見て気に入ったら買ってきてと相方に頼んだ。ブログをまったく読んだことがない相方に読んで欲しかったからだ。しかし、タイトルが気に入らないと言い、買って来なかった。その後も、オススメブログとして「Chikirinの日記」を何度も薦めたが、話題になった記事数本を除き、読んでくれなかった。仕方がないので、私のほうで内容を要約し、口頭で伝えた。

 最近、ふと思いつき、図書館の蔵書を検索したところ、『ゆるく考えよう』があったので予約した。発売から1年以上経っているにも関わらず、5件も予約が入っており、ちきりんさんの知名度・影響力は、ネット上だけではなく、リアルにも広がっていると驚いた。ちなみに同時に予約した『自分のアタマで考えよう』はベストセラー小説並みの26人待ちで、まだ順番が回ってきていない。

 こうした経緯で、ようやく2012年7月に入って読んだ『ゆるく考えよう』。ブログの再構成にとどまらない密度の濃い内容に、新刊で購入するべきだったと反省した。内容と体裁から、いわゆる「自己啓発本」に分類されるかもしれない。しかし、本質は、情報リテラシー・知的好奇心の高い人に向けた哲学書だ。手元に置いておき、何かに悩んだら、その都度、読み返したい。本のページをめくりながら、ここ数年の悩み・不安が少しだけ軽くなった気がした。

挫折と限界を知った高校時代、英語への苦手意識と後悔

 今後、日本国内で働く限り、一流企業に勤めるグローバル人材と、一部の特定の職業以外は、高い収入を得ることは難しいだろう。「勝ち組」になるには、高い英語力(語学力)、コミュニケーション力、人脈(人的ネットワーク)が必要だ。しかし、会社員の父と専業主婦の母の教育方針「塾・予備校はなし、小中高大すべて国公立、大学の学費は奨学金をもらい、自分で支払うこと」に沿ったばかりに、それらを得ることができなかった。
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「増税」は不安を増長させるだけ(2012年6月のツイートまとめ)

2012年7月15日12:40 | つぶやき| 個別URL

 相変わらず体調が悪く、時々、突然、不快な感じに襲われ、仕事も家事もはかどらなかった。原因は何だろう、と突き詰めて考えて行くと、「住民税・社会保険料のアップ=手取りの減少」と「消費税の税率アップ」の決定、企業の業績悪化、工場閉鎖・撤退など、さまざまなネガティブな報道、そして、フォローしている人全員のツイートを読みたくても、数が多すぎて読む時間がなく、突然、アプリが落ちたり、電波が圏外になって読めなかったりする「Twitter」にありそうだ。心理的には、Twitterの問題が一番大きい。Twitterを一切見なければ、嫌なニュースも目にすることはない。そうわかっていても、リアルタイムの情報、役に立つ情報、心に突き刺さる言葉を求めてアクセスしてしまう。

 母親は昔からケチだったが、思い返してみると、1989年4月の消費税導入、1997年4月の3%から5%の税率アップのたびにケチの度合いが強くなり、1997年秋に父が定年退職した後は、私と父にまったく金を費やさなくなった。2000年春に自動車を購入した後、日帰り温泉や外食に行く頻度は多くなったが、家族でのレジャーといえば、本当にそれだけだった。

 日本育英会の無利子奨学金の貸与を受け、大学の学費はすべて自分で支払った。大学時代、親からは通学定期代しかもらっていない。1台目のデスクトップPCは親のお金で買ってもらったが、母には「パソコン必須のような学部を選ぶから」と文句を言われた。今となっては低スペックで笑ってしまう仕様の液晶ディスプレイ分離型のデスクトップPC(HDD容量8.4GB)の価格は、1999年当時、約30万だった。もう半年待てば、もっと安く済んだだろう。しかし、大学2年の夏に自分のパソコンを購入し、自宅からもインターネットを利用できるようになったおかげで今の自分がある。お金を出し渋る母を説得してくれた父に心から感謝したい。

 2台目以降のパソコン、携帯電話の端末代・通信代、インターネット代、就職活動費用は、すべて自分で支払った。日本育英会の奨学金は、今から数年前に全額返済し、早期返済の特典として、10万円ほど返還された。学生時代、免除を申請していた国民年金は、後年、父にアドバイスされた金額まで追加で払い込んだ。結婚式の費用は全額私が支払った。母からは空の祝儀袋を渡され、他の方からいただいたご祝儀は、相方の口座に振り込んだ。もらった相手を考えると、折半しようとは言えなかった。列席者への連絡や当日のフォローなど、率先して動いてくれたことには感謝しているが、現金は一切渡さないケチぶりに呆れた。

 民法によると、「親は未成熟子(経済的にまだ自立していない子)を扶養する義務がある」という。社会人として働き始めた後は、家賃・食費として月3万円、転職して年収が増えた後は、月3万円とインターネット代に加え、実家の固定電話代・新聞代を支払っていた。自動車の維持費(駐車場代・車検代・任意保険代など)、ガソリン代も支払っており、結婚して実家を出るまで、毎月、かなりの金額を負担していた。まだ高価だった液晶テレビ(16万円)や冷蔵庫、洗濯乾燥機などもプレゼントした。大学の学費は全額自分で支払ったため、実際には、高校卒業時までしか扶養してもらっていないようなものだ。

 極度のケチの原因の一つは、やはり「消費税」だろう。父が定年退職した後、母は老後資金と称して、年金の一部を貯金していたようだ。父が亡くなり、遺族年金に切り替えるまで受け取っていた自分の厚生年金に至っては、全額積み立て年金口座に振り込み、一切手をつけていないらしい。私は、中学・高校時代とも塾・予備校に行かせてもらえず(中学時代に一度、冬休みの短期講習を受けただけ)、母には、自分の暮らしより、子どもの教育を優先する考えなど、一切なかった。

 今後、消費税の税率が8%、10%と増えるに従って、母は今まで以上にケチになり、私に金銭的支援を要求してくるに違いない。今まで家族に犠牲を強いて貯め込んだ老後資金は、過剰な食費と、私には無駄にしか見えない装飾品などに消えていくだろう。もちろん、今後も一定額は貯金に回すはず。幸運なことに、東証一部上場の大企業の平社員だった父は年金支給額が高いほうだったらしく、母も、社会保険庁の担当者に「遺族年金の金額は高いほうですね。羨ましいですね」といわれたそうだ。結婚後、専業主婦となって以来、「他人に使われる仕事は嫌」といい、報酬が得られる仕事を一切しなかったにも関わらず。1946年生まれの母は、若い頃、夢を追って職を転々とし、ノマドのような生き方をしていた。しかし無理がたたって身体を壊し、困窮していたところ、偶然出会った父に救われたらしい。結婚相手は最初から金づるだ。

 日本の経済活性化を阻害している最大の要因は、「増税」と「手取りの減少」にあると感じる。増税(税率アップ・控除額引き下げ)は将来に対する不安を増長させ、手取りの減少は、短期的な消費意欲減退・生活費の切り詰めにつながる。

 たとえ、私自身が心理的・経済的不利益を被ることになっても、高齢者の年金支給額を全般的に引き下げて欲しい。生活保護の受給資格も厳しくし、企業の経営状況から「最低賃金」を急に上げられない以上、支給額は最低賃金以下に抑えるべきだ。年金のほとんどを貯蓄に充てるなど、もってのほか。血を分けた子どもに投資しないなら、いっそ産んでほしくなかった。物心ついた時から、何度も「お金がない」という言葉を聞き、過度の節約・倹約を強いられた。実際には、それほど貧しかったわけではなく、専業主婦だった母が少しでも働いて収入を得ていれば、余裕をもって生活できていただろう。定年直前の父の年収は、私と相方の現在の年収の合計と同等だったのだから。

 親から子へ、心の貧困は連鎖する。親を怨むことなく、社会に対する不平・不満をそれほど感じず、毎日楽しく過ごせるような、「他人に優しくなれる世界」を望みたい。最近は、月曜日の午前中が一番気分がいい。締め切りに追われて集中して仕事をしている時だけ、嫌な過去や将来への不安を忘れられる。

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