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予想外にイイ! 「戦姫絶唱シンフォギア」 第1話感想

 声優・高山みなみさんの名を知ったのは1989年の夏。映画「魔女の宅急便」の数々のプロモーションのどれかだと思う。ただ、映画自体はテレビ放送されるまで見なかったので(親が劇場に連れて行ってくれなかった)、その声を初めて聞いたのは、「らんま 1/2 熱闘編」か「まじかるタルるートくん」、それ以外の作品の端役だと思う。

 熱心なファンになったのは1994年、「幽遊白書」のムクロ役、「魔法騎士レイアース」のアスコット役から。さらに1995年、TWO-MIXのデビュー曲「JUST COMMUNICATION」を文化放送のラジオ「ドリカン」で聴き、雑音まみれでよく聞き取れないながら、なぜか気になり、主題歌目当てに「ガンダムW」本編を見るようになった。その後、過去のアニメ誌のインタビュー記事から、声優業のかたわら、音楽活動にも真剣に取り組んでいることを知り、その多才さに憧れた。1995年、1996年あたりは、「天空のエスカフローネ」のディランドゥ役をはじめ、声優としても数々の作品に出演しており、歌と演技の両面から「声」に惚れた。

 「ガンダムW」のOP曲「JUST COMMUNICATION」を収録したTWO-MIXのファーストアルバム『BPM143』は、カセットプレーヤー、CDラジカセ、MDウォークマン、iPodを合わせて、最も多く再生したアルバムだ。15年以上経った今でも、サウンドは色褪せない。歌唱力は「デルタ」の活動以降、さらに上達しており、本人作曲の新曲を聴きたいと思っていた。

「歌う高山みなみさん」のファンなら大満足!

 
 前置きが長くなったが、かつて熱心な高山みなみファン、TWO-MIXファンだった私が、水樹奈々さんと共演し、歌姫役を演じるという新作アニメ「戦姫絶唱シンフォギア」を見ないわけがない。第一報を知った時から大いに期待していたが、OP・ED曲ともに「ツヴァイウィング」の曲ではないと知り、少しテンションが下がっていた。公式サイトで紹介されているわかりにくい世界観と、やや古めのキャラクターデザインから、ストーリーと作画が破たんしていた「キスダム」の再来になるのでは、と心配になったからだ。

 「戦姫絶唱シンフォギア」 第1話(TVK放送版)は、そんな杞憂を吹き飛ばしてくれた。Twitterでは、視聴直後に「ぶっ飛び過ぎて何もいえない」とツイートしたが、1話の時点ではそれで十分かもしれない。確かに、映像、音響面では、いまだに心配が残る。しかし、ストーリーは、冷静に考えると支離滅裂でも、なぜか引き込まれる「熱さ」があった。30分の放送時間が非常に短く感じた。

 本人は”絶唱”し、命を散らしたものの、「生きるのを諦めるな」と、次につなぐ言葉を主人公らしい立花響に残した天羽奏。奏の死をきっかけに、戦いにより真剣になったようにみえる風鳴翼。第1話は、日本のアニメ・マンガで人気の「戦闘美少女」の系譜に、新たなキャラクターの名が刻まれた瞬間だったかもしれない。

 「紅白」出演経験のある歌手・声優の水樹奈々さんと高山みなみさんの2人組女性ボーカルユニットが歌うだけの日常系作品でも、ある程度売れたはず。あえてSF(特撮?)系のシリアスな展開に挑んだ点を評価したい。すでに第1話を、現時点名で3回視聴している。2・3回目は、音楽(歌)とセリフ中心。むしろ「音」だけに絞ったほうが、作品の全貌が浮かび上がってくる気がした。この作品は、CDとキャラクターCDの特典がついたBDソフトが売れれば商業的に成功したといえる。その目論見に、すっかり乗る気になっている。

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輪るピングドラム 第1話&第2話感想

 初回から最終回まできちんと見たにも関わらず、年月が過ぎ、今となってはあらすじをまったく覚えていない作品がいくつかある。1997年にテレビ東京系で放送された幾原邦彦監督作品「少女革命ウテナ」は、その一つ。奥井雅美さんのオープニング曲「輪舞-revolution」と天上ウテナ・姫宮アンシーというキャラクターの名、「かしらかしら」に代表される奇抜な演出しか覚えていない。なぜ、戦うのか。今、Wikipediaの記述を読み返しても、やはり思い出せない。

第1話「運命のベルが鳴る」、突然の死、突然のペンギン

 「輪るピングドラム」は、その幾原監督の12年ぶりの新作である。第1話「運命のベルが鳴る」を見た限り、今度の作品はちゃんと記憶に残りそうだ。

・あらすじ
 余命は長くないと主治医に宣告され、それを知らぬまま退院した高倉陽毬(ひまり)は、家族との思い出が残る水族館で倒れ、そのまま亡くなってしまう。しかし、不思議なペンギンの帽子の力で生き返り、病気も治癒する。代償として、兄と弟は、帽子の力で操られた陽毬に、「妹の余命を延ばしたければ、ピングドラムを探せ」と命じられる。

 第1話の内容を文章化すると、ごくありきたりだ。しかし、意味ありげな演出、クラクラする感じの派手な配色の背景や小物、そして、よくいえば自然体、悪くいうと”棒読み”な感じの演技がうまく合わさって、ぐいぐい引き込まれた。世界観が見えないAパートは少し冗長に感じた。Bパートはあっという間だった。OPを最初に見たときは、覇気がなく、映像と曲が合っていないと思った。フォントサイズが小さく、監督名以外のスタッフ名が読みにくい点も気になった。しかし、1話を最後まで見終わってから再度OPをみると、キャラクター紹介を兼ねてよく出来ていると認識を改めた。
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<魔法少女まどか☆マギカ>さやか不人気説を生み出したのは誰?

 アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」は、鹿目まどか、暁美ほむら、美樹さやか、巴マミ、佐倉杏子の5人の少女の物語だった。途中はともかく、アニメ本編全話を通して見れば、主人公は「まどか」という意見に、反論はないだろう。公式サイトのキャスト欄の表記は、上からまどか、ほむら、マミ、さやか、キュゥべえ、杏子の順となっており、なかでも、「まどか」と「ほむら」の2人が重要人物といえる。最近、インターネット上で、キャラクターグッズのうち、「さやか」だけが売れ残っている、完売まで時間がかかるという書き込みを頻繁に目にする。証拠写真もアップされている。個人的には「さやか」は、アニメ版(最後の周回)の最重要人物であり、彼女が一番主人公らしかった。それにも関わらず、キャラクターグッズを集めるような熱心な「まどマギ」のファンには不人気なのだろうか?

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魔法少女まどか☆マギカ 完結を前に

 いよいよ放送目前となった「魔法少女まどか☆マギカ」。良くも悪くも、この作品は、未曾有の被害をもたらした、3.11東日本大震災とセットで語られるだろう。

 正直なところ、放送延期を受けて、作品に対する熱意は大分冷めてしまった。延期の最大の理由は、地震・津波を彷彿とさせる内容だろう。救いのない、バッドエンドの結末だと想像がつく。いくら放送枠がないとはいえ、「引き」をウリにする作品を一挙放送するのはもったいない。まどマギの魅力は、語りたくなるストーリーと、二次創作で絡ませやすいキャラ設定にある。1週ごとに区切りがあるからこそ、盛り上がった。

 テレビ初放送の3話のうち、最終2話は、コードギアス1期のように、ひとまとめで分析・考察され、つなぎの11話は内容によってはスルーされる可能性が高い。全12話ではなく、全11話になってしまった。期せずして、まどか☆マギカのイレギュラーな放送形態は、無料の民放テレビ放送と動画配信、パッケージ販売のあり方を見直す契機になるだろう。それは別の機会に分析したい。

 3月11日の深夜、ブログ記事をアップした時、まさか続きが1か月以上も見られないとは思わなかった。最終回まで後3回。第10話は、「ニコニコ動画」で見たので、残りは実質2話。どんな結末になるのか、楽しみにしたい。無事にラストを見終わるまで、大きな地震が起きないことを心から祈る。

 ループは願い。ほむらの気持ちは十分にわかる。しかし、現実はやり直せない。失敗から学び、自ら努力して前に進むだけ。実は「コードギアス 反逆のルルーシュ R2」の1話や最終回の直前以上にソワソワしている。結末次第では、やはりアニメ史に残る伝説的作品になるかもしれない。

魔法少女まどか☆マギカ9話までを見て〜想像力を刺激する物語の圧縮と空所

*iPadで書いているので、固有名詞が適当です。後ほど、推敲のうえ、修正します。
→3月19日17時、固有名詞とリンクを追加し、いつも読んでいる感想サイトにトラックバックを打ちました。

 毎週、「魔法少女まどか☆マギカ」の感想書こうと思いつつ、事情により、書けなかった。1週ごとに物語が進展するため、放映直後に書かないと、二度と当初考えた内容では書けなくなる。それが週刊マンガ/アニメの醍醐味であり、今しかないという強迫観念に似た思いが、掲示板への書き込み、考察・批評、二次創作の意欲を刺激しているのだろう。TBS金曜深夜の枠では、コードギアス1期以来、リアルタイムで見ている。

 3話「もう何も恐くない」、悲劇の始まりだった。当初はコードギアスの4話、ゼロ登場に相当する回だと思ったが、黒の騎士団結成に該当すると思い直した。つまり、種明かしである。そして、「青」こと美樹さやかが魔法少女となり、願いが成就する。魔法で腕の怪我が完治した上條君がゆったりとバイオリンを弾く描写が逆に白々しく感じた。佐倉杏子というライバルの登場、過去話、和解、魔女化。人に戻そうという願いも虚しく、2人の魔法少女は消えた。9話にして、物語のスタート地点に戻ったのである。ゼロ。コードギアス1期25話、コードギアスR2の19話終了時と同じだ。主人公がやってきたことがすべて無となり、何もかも消えた。

 ただ、まどかには、家族と謎の多いイレギュラーの魔法少女、ほむらがいる。残り3話で何を紡ぐのか、まったく先が見えない。そしてラスト3話の出来が、この作品の評価を大きく左右するだろう。

 必要なシーン以外、ばっさりとカットし、圧倒的な情報量を短い話数に詰め込んだコードギアス以上に、「まどか☆マギカ」の圧縮ぶりはすごい。それでも適度に話の流れやキャラクターの感情の揺れがわかり、先の展開や設定を考察する余地が残っている。脚本、監督、シリーズ構成、誰の力なのか部外者からはわからないが、うまく噛み合った。

 最近、1クールのアニメ作品が増えている。面白いと思い始めた矢先に終了してしまうため、正直、物足りないと思っていた。「まどか☆マギカ」は、話数の少なさを逆手に取って、短期決戦を挑んだ。本編は一本のシリアスな物語のみ、オープニングのような魔法少女としての活躍やキャラ同士のからみは二次創作や想像のなかでどうぞ、と。

 物語は一から十まで説明するのではなく、適度に想像の余地、空所があったほうが深みが出る。過去の魔法少女モノの文脈では、敵との日々の戦闘を描かないことはあり得なかったが、今は削っても十分に理解できる。過去のアニメ視聴経験から場面が想像できるからだ。

 インターネットが普及し、ネットカルチャーとサブカルチャーの融合が進むなか、毎週1回、決まった時刻に放送されるテレビアニメに求められるものが変わってきたように思う。話題性、物語性、パロディしやすいセリフやキャラクター。真剣にその作品が好きな人に加え、人気にあやかる便乗屋も増えている。とにかく、語られ、弄られ、愛でられることが重要。

 最終回まであと3回。結末と最終的な評価が楽しみだ。

・魔法少女まどか☆マギカ公式サイト

魔法少女まどか☆マギカ 第3話「もう何も恐くない」感想

※急激な人気上昇ぶりに暫定的にアップ。後日加筆する予定です。

 2011年1月開始アニメのなかで、一番注目を集めている作品「魔法少女まどか☆マギカ」。1話を見た時点の印象は余り良くなかった。キャラクターデザインと音楽が合っていないと思った。日常系のコメディ作品だと思い込んでいたからだ。しかし、関西視聴組の反応から、何となくリアルタイムで見ようと思った3話の衝撃的な“死”のシーンで、その印象は一変した。

 かわいらしいキャラクターデザイン、日本で人気の戦う戦闘ヒロイン・魔法少女、シュールで独特な演出のシャフト×新房監督、重厚な梶浦由記の音楽。「まどか☆マギカ」は、ロボット、女体好き、週刊少年ジャンプ好きを狙った「コードギアス 反逆のルルーシュ」とは別の意味で全部入りだ。先が見えないストーリー。純粋に「早くが続きが見たい」と思う。こんなオリジナルアニメをずっと待っていた。

 ただ、「コードギアス」とは違い、少し引いた視点で見ている。1クールでは展開できる話は限られる。肩透かしな結末に終わる可能性も高い。しばらくは様子見としておこう。

 新房監督の名はアニメ「絶望先生」の一期で初めて知った。Wikipediaを見たところ、好きだった幽遊白書のアニメ版で演出を手掛けていた。その頃から評価は高かったらしい。最近の監督作品のうち、絶望先生シリーズと化物語、荒川アンダー ザ ブリッジは見たが、原作ありの魔法少女ものは一切見たことがない。シャフトといえば、シュールなギャク作品の制作プロダクションというイメージだ。

 第3話の主役、巴マミ。まだ登場人物の名前すら覚えていないうちでの退場となった。「STAR DRIVER 輝きのタクト」の死なない戦闘シーンばかり見ていたせいか、この作品でも「人は死なない」と思い込んでいたが、無残にも食われ、あっけにとられた。急転降下のストーリー展開もさることながら、魔女の結界内の異空間美術デザインと音楽の組み合わせが気になった。BD/DVD化されていない幻の作品「キスダム」の最終回あたりと手法は似ているが、こちらは細部までこだわっていてかなりセンスがいい。当初、かわいらしいキャラクターデザインと合わないと思っていた音楽が、逆に「まどか☆マギカ」独自の世界観を生み出している。

 コードギアス1期以来、久し振りに、金曜深夜はアニメ視聴タイムになりそうだ。やはり面白い作品は、翌日を気にせず生で視聴できる金曜深夜がいい。

ガンダム30周年

■mixiより転記

 「機動戦士Zガンダム」を4回に分けて、1話から16話まで一挙に見た。2008年9月からBS11で再放送されていたものだ。当然、4:3制作のため、ハイビジョン(HD)モードではなく、XP(途中からはSP)モードで録画。そのおかげでBD1枚に14話分記録でき、HDDと同じ感覚で一挙に見られた。

 第1話、自分勝手で意味のわからない行動を取るカミーユに最初は面食らったが、両親を自ら捨てるところに前作(ファーストガンダム)との違いを感じ、ハロが出てきたあたりから人間味が出てきたと感心。15話・16話ではすっかり一人前のパイロットとなり、シャアとともに戦う姿がなぜか羨ましかった。世間的な評判は良くないようだが、「Zガンダム」は人間と戦争を描いた挑戦的な意欲作ではないか? 最終的な評価は結末を見てから下したいが、1985年の作品と考えると、時代を先取りしていたと思う。戦闘シーンは、1995年の「ガンダムW」より上かもしれない。主人公サイドが危機に陥るたびに、安っぽいBGMにも関わらず、何度も手に汗を握った。画面が暗い分、妙にリアリティがある。
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滅びの美学-コードギアスR2 最終回再評価と総括

■mixiより転記

 ブログの感想を読んでいて少し印象が変わったので改めて。ネット上で一部の人が力説している「ルルーシュは生きている説」。最初は馬鹿な、と思ったが、確かにC.C.の目線などを見ると、「あり得る」と思う。スザクにすら嘘をつき、事件が完全に風化するまで、自分を殺して生きていく。C.C.の最期を看取る日までは。…こうなると、C.C.の一人勝ち。

【最終回オンエア直後の感想/最終回前の分析】
・コードギアス 反逆のルルーシュ R2 最終話「Re;」感想
・コードギアス7つの功罪

 カレンはもう一人のルルーシュ。ありえた未来。素顔がばれるまでは、カレンと同じようにすべてが終わったら学園に戻るつもりだった。そのためのゼロ、そのための仮面。実際にルルーシュ自ら、カレンに伝えている。ユフィもスザクに望んでいた。「学校行ってね。私は途中で辞めちゃったから…」。真剣に作品を見始めてから、ルルーシュとカレンのよく似た境遇が気にかかっていた。何か意図があるはず、と。カレンは一パイロットだったため、顔がバレても比較的容易に元の生活に戻ることができた。一方、事件の首謀者で政治の場に立ったルルーシュはそうはいかない。
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