この国は自ら少子化を加速させている


政治には興味はないが、国のさまざまな政策は注視している。インフレ目標は正しい。だから、現金を抱える母に投資や現物化(自宅住み替え・自動車購入)を薦めたが、聞く耳を持たず。日本の上場企業の優待重視は、デフレ対応の人気取り策。海外のように配当の高さで出資を募るべきだし、増益増収続きが難しいなら上場しないという選択が正しい。それにしても、どうして誰もが現状維持ばかり望むのだろうか?

支給しすぎてきた年金制度はもうすぐ破綻する

人口減・空き家増加が顕著になる2030年前後を挟み、中古マンションや住宅地の売却価格に大きな違いがあるはず。現在の旧耐震・建て替え不可の自宅にあと5、6年、もしくは10年住み、その後、中古か新築マンションに住み替えると主張する母親に、今すぐ売却を促したい。ちなみに給湯設備は一回も更新していない。今さら100万円以上かけて水回りをすべてリフォームするくらいなら売却し、一人娘である自分と同居するか、売却資金を元手にそこそこのグレードの分譲賃貸か、サービス付き高齢者住宅に一人で住めば合理的にも関わらず、持ち家への思い入れに引きずられ、今の高水準の年金支給と、買い物に事欠かない街の賑わいが続くと信じてる。

本格的な高齢社会・人口減社会では、インターネットを利用できない層は切り捨てられ、ある時点で年金支給額は大幅にカットされるだろう。そもそも、年の差婚だった母は、同年代より明らかに年金支給額(自身の厚生老齢年金+遺族年金)は多い。

実家の母が持ち家を売却し、自分たち夫婦と同居すれば年間30万以上浮く。同居によるストレスと経済的なメリットを天秤にかけ、後者のほうが長期的に得すると判断したからこそ提案したにも関わらず、無下にされ、同時に「(夫が稼いだお金は)絶対に子ども・孫には一円たりとも残さない」という強い信念を感じ、絶望した。母にとって、豊富な老後資金(貯金)と父が亡くなった後の今の自由は32年弱の結婚生活を我慢した対価だと考えているだろう。そのツケは若者世代に向かう。

経済的に困窮し、心ならずも結婚し、輝けないまま終わった人生を、今さら有意義なものにする気はなく、3歳で亡くなった実母や、本当に兄弟のようで違った異父兄弟・姉妹への複雑な思いを抱えたまま、傍若無人に気ままに過ごす母。女性が長生きする理由は、苦痛に耐え忍んできたからだ。既得権益には全力でしがみつく。

日本流の経済活性化策は、さらなる新築持ち家の推進

日本の場合、住宅に関しては、スクラップビルドを進め、常に新築メインで売ったほうがニーズに合っている気がする。古い家にしがみつくのは70歳以上だけにしてしまえばいい。若い世代は家を買い換えるほどトクする税制にすれば、自然に世代間の所得移転が進む。住宅ローン減税の期間は6年に短縮し、もっと住み替えマーケットを活性化すればいい。

とはいえ、首都圏は、まだまだ土地も建物価格も高すぎる。最近の郊外立地でも4000万円からスタートする新築マンションの価格は、さすがに高すぎると感じる。地元のような郊外エリアはだいぶ下がったが、都心の賃貸物件の家賃は高止まりし、まるで住むために働いているようだ。それでも全国各地から人が集まってくる。郊外エリアからの流入も多い。

日経20180218
(参考)大都市集中、吸引力に差 17年人口移動報告

日本は10代〜40代が輝く国に変えるべきだ。しかし、抵抗勢力も多いらしく、高齢者優遇の制度改革は道半ば。この国は自ら少子化を加速させ、一部のエリート層以外の日本人を見捨てようとしている。都心に人・ビルが集まる一方で、郊外は確実に空き家・空き店舗だらけになると思われる未来が怖い。