駅ナカが欲しい―平塚駅西口周辺の広域再開発を切望する

2017/10/15 08:25 | 湘南ローカル情報, 社会批評 | 個別URL

 首都圏各地で再開発が進行中だ。計画中のものを含めると非常に多い。仕事用に一覧表を作ろうと思い、情報を追ってみて頭を抱えた。多すぎる。とても通常業務の時間内ではまとめられない。

 しかし、平塚市の再開発は、駅から離れた日産車体工場跡地と、「ツインシティ整備計画」と連動した大神地区だけで、駅一帯はない。北口バスロータリーは整備されたが、駅から降りた際の印象が一変したわけではない。

 2017年時点で、平塚市の人口減少を緩やかにし、子育て世代の移住を図るための案は、(1)平塚駅西口周辺再開発・駅ナカ新設、(2)夕方の東海道線通勤快速新設(東京駅発の復活)、(3)出社義務からの開放の3つだ。テレワーク・リモートワークが浸透すれば通勤の負担減り、家賃の少ない場所に住んだほうが合理的になる。ただ、いわゆる「働き方改革」は、自治体レベルの取り組みで解決する課題ではなく、今すぐ市が取り組んで解消する課題ではない。(1)と(2)が重要だ。

最強! 「湘南新宿ライン」+「上野東京ライン」

 残念ながら、平塚市全域ではなく、「平塚駅」周辺の限られたエリアだけ、住宅地として高いポテンシャルがあると考える。理由は、JR山手線のターミナル駅、東京・新宿・渋谷・上野の各駅に乗り換えなしの1本で行けるからだ。乗車時間はおおむね1時間から1時間半程度。特に日中50分の品川駅は行きやすい。

 恵比寿や神田、新日本橋(総武線)など、JRのほとんどの駅、六本木や表参道など、都内の地下鉄のほとんどの駅にも、乗り換え1回で着く。大崎駅でりんかい線に乗り換えると、お台場にも実は行きやすい。南関東と北関東をつなぐ「湘南新宿ライン」と、従来の東海道線が上書きされた「上野東京ライン」の2路線を使い分け、日によって異なる客先や取材先に直行できるのは、外回りの多いビジネスパーソンにはかなり便利だろう。

 ただ、2015年3月の「上野東京ライン」開通後は、休日の日中以外、東京駅から乗車して着席できる確率は大幅に下がってしまった。確実に座りたい場合は上野駅から乗る必要があり、ポジティブに捉えると、上野駅周辺に行きやすくなった。平日は、上野駅を終点に移動ルートを考えると身体的負担は少ない

 JR東海道線の大船~平塚駅間ならば、条件は同じだが、平塚なら朝、始発や増発を狙って確実に着席でき、それ以外でも1~3本待てば座れる。大磯だと確実に座れるが、下り線は平塚駅切り離しや時間調整が多いので、ロスタイムが大きい。有料のライナー利用を前提とするなら藤沢・辻堂・茅ヶ崎でも問題なく、休日に鎌倉ライフを満喫したいなら、個人的には大船がベストだと思う。

JT工場跡地の活用案は未だ発表なし 解体工事は進む

 現在、平塚駅周辺は、具体的な再開発計画はない。ただ、JT平塚工場跡地の解体は進んでいる。だいぶ前に、日照を遮っていたたばこの葉の倉庫はなくなり、今、自宅の窓からは、解体作業を進めるクレーン車が見える。じきにJT工場跡地の活用法が発表されるだろう。もし、この跡地を数年、何年も放置するようなら街の衰退は進む一方だ。

 具体的には、検討中のJリーグのベルマーレ専用スタジアムを中心とした広域からの集客力の高い施設(詳しくは<ベルマーレ専スタ新設こそ、人口減を食い止める最後の生命線>を参照)、または県立高校、市内中央図書館の移転を含む教育・文化施設が妥当だと考える。あわせて周辺に戸建ての分譲住宅地も整備する。ちなみに、住宅地の開発は、以前に市長と河野太郎議員が案として紙面上で発言しており、既定路線だ。

 いずれにしても、駅徒歩20分では遠い。駅徒歩7分以内が一つの目安といわれ、実際に駅徒歩20分・7分・6分の3か所に住んだ実感として、駅まで20分だと自転車なしには過ごせず、駅に行き来する途中に店がほとんどない「駅徒歩6分」より、いろいろな店がある「駅徒歩7分」のほうが近く感じるとわかった。結論として、駅徒歩3分、少なくとも5分の立地でなければ、長距離通勤を続けるのは難しい。

 現所の平塚駅の西側を拡張し、新たな改札口を設置すれば、JT工場跡地は「駅徒歩5分」に変わる。実際には駅構内をだいぶ歩くが、新設した「駅ナカ」にさまざまな店が出店し、賑わいがあれば気にならないだろう。行き来しながら日常の買い物もできて便利だ。保育園や学童保育施設も新設すれば、0歳~12歳の子どもがいるファミリー世帯に対し、今すぐ引っ越すメリットを訴えられる。2019年オープンを目標に整備計画の検討が始まった「龍城ケ丘プール跡地」へのアクセスもよくなる。

出遅れ感あり むしろ時期をずらしたほうが目立つ?

 事業決定している首都圏の再開発計画は本当に多い。大阪や名古屋など、地方の中核都市も同様のようだ。こうなると、超高層ビルの建築ラッシュで、建築費や人件費が高騰するなか、あえて今は見送り、各地の成否を見てからじっくり決めたほうが長期的にはプラスになるのかもしれない。しかし、今の波に乗らないと、商業面での地盤沈下が続き、もはや挽回のチャンスはない可能性もある。

 神奈川県内の他のエリアに比べ、全体的に「平 塚 は 変 わ ら な さ 過 ぎ る」。駅周辺の制開発は地権者の思惑が絡んで難しいとしても、せめて「駅ナカ」と、JT工場跡地と駅西口をつなぐ高架式の歩道は実現して欲しいところだ。

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