2012年3月の記事一覧

第3世代Padは、クリエイティブのためのツール(文章・ブログは除く)

2012年3月11日12:08 | デジタル | 個別URL

 2048×1536ピクセルの「Retinaディスプレイ」を搭載した「The new iPad」(第3世代iPad)は、アップル自身、プロモーションの試行錯誤を繰り返し、「ポストPC」のデバイスとして再定義した、これからのiPadのベースモデルになるだろう。ディスプレイ解像度の向上、グラフィックスの4コア化によって、主に自宅でのネットツール、写真・音楽・動画のクリエイティブツールとして格段に使いやすくなり、プレミアム感が高まった。

 タブレット端末は、ディスプレイの美しさとマルチタッチの反応速度が操作性を大きく左右する。アップルが日本向けに開催したプレスイベントで実機を見た限り、Androidを搭載した他のメーカーとは比べものにならない完成度に仕上がっていると感じた。

マルチタッチ操作のクリエイティブツールに進化した新iPad

 過去にも書いた通り、私はiPad 2を、往復約2時間の通勤時間や外出中の空き時間を有効活用するためのネット端末として利用している。主に使うのはTwitter、メール、ブラウザなど、ネット系のアプリ。日本では、少なくとも量販店に限ると、Wi-Fiモデルのほうが圧倒的に多く売れており、私のようにスマートフォン代わりに使うユーザーは少数派のようだ。

 全世界でも同様の傾向かどうかはわからないが、2世代目はモバイルでの利用を想定して薄型・軽量化を図り、3世代目は自宅での利用を想定し、完全にPC・Macの代わりになるようチューンアップした。「再定義」とは、「方向性の転換」を意味していると思う。同時に、「Retinaディスプレイ」を搭載したiシリーズのプロトタイプになるだろう。今後、iMacやiPhone、iPod touchの新モデルにも搭載され、近いうちにマルチタッチ対応の「スマートテレビ」も発表される気がする。

 しかし、モバイル環境で利用するユーザーも一定数、存在するため、今回は「Wi-Fi + 4Gモデル」として米国のLTEサービスに対応し、3Gでも、より高速なデータ通信規格にも対応した。ただし、速度アップの恩恵は、発売時点では日本では受けられない(7月以降は、900MHz帯を利用した下り最大21MbpsのHSPA+に対応するらしい)。今回の新iPadの通信機能付きモデルは、名前(4G/LTE)と実態(3G)が合わないという困った存在になってしまった。

 私は、iPadで仕事やブログ用の文章を書きたいと思い、初代・第2世代iPadを購入した。しかし、頭のなかで構想を練り、一気に文章を書き、最後に数字や固有名詞を埋めていくスタイルのため、コピー&ペーストがしにくく、打鍵の感覚がないソフトウェアキーボードのiPadでは、結局、ほとんど書けなかった。ただ、発表の当てのない、走り書きのメモばかりたまっている。

 別売のキーボードを接続すれば文字入力しやすくなると思い、何度か探したが、求めるサイズ・押しやすさ・価格帯を満たす製品がなく、iOS 5から搭載された「フリック入力」にも慣れず、最近はもっぱらTwitterや掲示板の書き込みを見るだけ。貴重な自由時間とiPadのポテンシャルを無駄にしていると、自分自身、反省している。

新iPad(第3世代iPad)の購入を検討している方へ

 新iPad(第3世代)と値下ったiPad 2(第2世代)、Wi-Fiモデルと通信機能付きモデル(Wi-Fi + 4Gモデル)のどちらがいいか、悩んでいる人へ、個人的な見解に基づくアドバイスを。写真・ビデオ・音楽制作ツールとして利用するなら、最大容量の64GBがいい。逆に、主にネット端末として使うなら16GBで十分。ネットだけではなく、写真や音楽も保存するなら、中間の32GBがベストだろう。

 Wi-Fi/通信機能付きかの判断は、今回は非常に悩む。LTEサービス、少なくともソフトバンクモバイルの下り最大21Mbpsのデータ通信サービスに対応するまでは待っていたほうがいいかもしれない。ただ、ヘビーユーザーの一部がauのiPhone 4Sに乗り換えたらしく、2011年秋あたりから、東京都内の電車内での電波状況はだいぶ改善している。iPad 2 Wi-Fi + 3Gモデルの場合、接続が途切れることはあっても、重くてなかなかページが表示されない状況は改善された。「ソフトバンクWi-Fiスポット」も相変わらずつながらない/速度が低下するケースが多いが、正常につながるスポットでは快適だ。目に見えないところでサービス内容は確実に改善していると、一応、評価しておきたい。

※2012.3.12追記
直営のソフトバンクショップでのiPad Wi-Fi + 4Gモデルの価格は、16GBが5万3760円、32GBは6万1680円、64GBが6万9600円。2011年に発売したiPad 2 Wi-Fi + 3Gモデルは、当初16GBが5万6640円、32GBが6万4800円、64GBモデルが7万2720円だったので、16GBは2880円、32GB・64GBは3120円、値下がっている。分割購入時の実質負担額は変わらず。ただし、「月月割」の金額は、第3世代iPadのほうが少ない(16GBモデルの場合、差額は120円)。また、データ定額プラン名が変更されており、基本使用料が値上がっている(「iPad for everybody」キャンペーン適用時は、以前と同じ月額4410円)。こうした細かい変更が意図するものは何か? 売れ行きにどのような影響を与えるのか? あと1週間弱、考えてみたい。

【関連記事】
・iPadの欠点、それは情報発信ツールとして使いにくいこと
・iPad 3Gとガラケーの2台持ちの理由
・iPhoneをめぐる争い 最後に勝つのはどのキャリアか

【参考(仕事で書いた記事)】
・ソフトバンクモバイル、新iPadの料金プラン発表、16GBで実質負担0円から
・2011年4月28日発売の「iPad 2」、発売3日間ではWi-Fiモデルが7割占める
・アップル、iPad 2を4月28日に発売、オンラインのApple Storeでは29日から


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