相方は、大手企業の工場に勤務する常駐派遣のシステムエンジニア。最終プロダクトは、私も含め、世界各地で大勢の人が使用している。あと数年は普及が進むだろう。派遣のため、本社所属社員に比べ給与は安いが、やりがいは高く、そんな製品の開発に携わっていることは名誉なことだと言っている。
東京電力の大口顧客であるため、今年3月に計画停電が実施された際は、東京電力から直接通知の電話がかかって来たらしい。夏場の電力使用抑制のため、5月のGW期間中はすべて出勤、7月以降の土日もすべて出勤、代わりに平日に休みを設け、さらにGW期間中の代休として長期間の休みが設定された。上司の発案により、自主的サマータイムも実施され、以前より1、2時間早く出勤するようになった。いわゆる「輪番操業」の典型的なパターンである。
一方、私は以前と変わらず、土日週休二日制、カレンダー通りだった。例年通り、お盆前後に1週間の夏季休暇があり、人員スタッフの都合上、自由に有給休暇を取得できる環境にない。その結果、2011年7月半ば以降、8月末まで、二人の休日が一致したのはわずか2日間だけだった。9月9日付で「電力使用制限令」が解除されたが、企業が定めた勤務カレンダーは変更なく、相方の勤務先は、9月も、土日祝に出勤する輪番操業が続く。
もともと仕事の都合で、休日が一致していない夫婦・カップルも多いだろう。働き方の多様化の結果、将来的に、土日祝の一斉休日制度はなくなると思われる。しかし、自発的ではない強制的な変化は、経済に悪影響を及ぼした。マクドナルドは8月度の売り上げが前年を下回り、その理由に「企業の週末操業」を挙げている。公には発表していないが、影響を被った観光・サービス業、そしてWebメディアは多いはず。「一人なら行かない」タイプの観光地・店舗へのカップル・ファミリーでの訪問が減った。同時に、日ごろ、平日しか閲覧されないニュース系サイトへの平日の来訪者が減った。国・企業の一方的な通知のせいで、本当に散々である。
・(ニュース)マクドナルド 2011年8月売上高8.2%減 企業の週末操業が影響
私個人としては、相方と休日が一致しないことで、ブログ・仕事の記事執筆が若干はかどった。Twitterのツイート数も増えた。どれほど増えたかは、この記事の「続きを読む」以降を見て欲しい。しかし、1人で自宅にいる際は、エアコンをまったく使わず、扇風機だけで過ごすようにしたため、暑さの余り、効率的に進められなかった。もちろん、二人で過ごした「夏の思い出」など一切ない。
【輪番操業=共働き「休日不一致」のメリット】
・(相方が休日に昼まで寝ていないので)ブログ・仕事がはかどる、朝から出かけられる
・(1人で出かけるので)出かけた際の交通費・食費が1人分で済む
・(互いに休みの日に実行するので)洗濯物を余りにためずに洗濯できる
→平日、出勤前に慌てて干さずに済むようになった
【輪番操業=共働き「休日不一致」のデメリット】
・(エアコンをつける相方がいないので)自宅が暑い、暑すぎて不快
→外出ばかりで疲れる、費用がかかる、ブログ・仕事が進められない
・(1人で出かけるので)”おひとり様向け”の場所・店にしか行けない、楽しそうにしているカップルがムカつく
・(相方に朝からビデオを見ないで欲しいと要望されたため)ビデオを見る時間が夜になる、先にネットでネタばれを見てしまうのでおもしろく感じない
※部屋が暑すぎるため、ビデオは早朝か夜しか見たいと思えない
・(私がいない日・時間帯に相方がエアコンを使うため)電気代(※)が昨年夏より上がった
※厳密に電気使用量を比較したのではなく、記憶による比較
経済面でのデメリットは、前述の通り、カップル・ファミリー層が利用のメインとなっているサービス・店舗の機会損失だろう。今夏は、「節電」ではなく、主に男性向けに、「はじめよう新しい趣味」「父と子、ふたりで楽しめる夏のスポット」「平日スーパーをフル活用! オトコの節約本格料理」といった内容の企画を展開するべきだった。
「輪番操業」の最大の目的は、電気使用量の抑制にある。その成果もあり、東京電力エリア内では何事もなく済んだが、個々の家庭レベルでは逆に電気使用量が増えたケースも少なくないはず。度を越した我慢の余り、熱中症で倒れた人もいた。
私は今夏、1人で自宅にいる際は、1、2時間程度の例外を除き、一切、エアコンを使用していない。汗が噴き出す暑さのなか、我慢して扇風機だけを使用したり、アイスを食べて凌いだり、あるいは午前中、昼から外出したりと、節電を心がけた。もともと実家にエアコンがなく、どちらかというと寒がりなので我慢できたが、普通の人はこうはいかないだろう。照明も使わず、日中は自然光だけで過ごした。
対して、相方は余り気にせず、休日はエアコンの効いた部屋でネットをしたり、本を読んだりしていたそうだ。体質的に、エアコンなしでは過ごせないと主張している。例年通り、休日が一致していれば、私も相方がスイッチをONにしたエアコンの恩恵を受けることができた。休日、部屋が涼しければ、もっと多くの記事を書くことができたかもしれない。もっと多くの作品を視聴することができたかもしれない。なかなか集中できず、すぐに立ち上がるiPadで気軽に見られるTwitterのツイートや掲示板の書き込みを見るだけで時間が過ぎていった。
自分自身の意思の弱さが最大の原因。不平を向ける矛先が間違っているとわかっている。それでも輪番操業に振り回され、貴重な夏が終わってしまったと、ぼやかずにはいられない。
【参考記事】
・今夏の電力消費量を分析する(西陣に住んでます)
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